注文住宅をローコストで実現するには

注文住宅は設計の自由度が高い反面、建売住宅などと比較して、必要な費用も増大する傾向が強いことで知られます。確かに家づくりにこだわる部分が多くなると、資材の種類や量が増えて工程も複雑になるため、それなりに建築費や人件費もかかるのが通常です。しかしそんな注文住宅であっても、自由設計の柔軟性を逆手に取って、上手にコストダウンしながら、ローコストで実現することも可能です。まずコストダウンを図る手順としては、建物の規模や形状そして構造といった、全体の大枠から検討するのが基本。

大きくざっくり費用をカットできるので、大幅なコストダウンが期待できます。例えば凸凹の少ない総二階建てのシンプルな形状にすれば、足場や塗装を含めた建材の量や種類も少なく済むため、その分だけコストも軽減することができるでしょう。また延床面積や部屋数を減らすことでも、壁や床あるいは天井等で必要な建材の種類や量が少なくなり、工程も単純化かつ短縮化できるため、人件費を含めたトータルコストを削減するのに有効です。この他にも屋根をオーソドックスな切妻型あるいは片流れにしたり、間取りをシンプルにすることでも、同じく大幅なコストダウンが期待できるでしょう。

注文住宅をローコストで手に入れるために、もう1つ注目したいのが、水まわりの部分です。キッチンやお風呂場あるいはトイレや洗面所などをそれぞれ近づけ、水まわり設備を一箇所にできるだけ集約した間取りにすれば、上下水道管など必要な資材の量や種類が減り、工程も減って職人さんの手間も少なくなって、入居後のメンテナンス費も含めた工事コストの軽減につなげることが可能になります。